速度の測定方法

Chris Anstey
Chris Anstey
Bojan Pavic
Bojan Pavic

実際のパフォーマンスは、ユーザーのデバイス、ネットワーク接続、その他の要因によって大きく異なります。たとえば、オフィスのケーブル ネットワーク接続を使用してウェブサイトを読み込み、喫茶店の Wi-Fi 接続を使用して読み込んだ場合、ウェブサイトを表示したときのパフォーマンスは大きく異なる可能性があります。ページのパフォーマンスを評価するにあたっては、ラボデータやフィールド データを収集できる、さまざまなツールがあります。

ラボデータとフィールド データ

速度ツールのグラフィック

ラボデータは、特定のデバイスとネットワーク設定を使用し、管理された環境のもとで収集されるパフォーマンス データです。一方、フィールド データは、実際のユーザーが公開されているページを読み込むときに収集されるパフォーマンス データです。各タイプには独自の長所と短所があります。

ラボデータでは、再現性の高い結果が得られ、デバッグが可能ですが、実際の環境で起こりうる問題を把握できない可能性があり、実際のページの KPI との関連付けもできません。ラボデータを使用する場合は、ユーザーの一般的なデバイスとネットワークを把握し、パフォーマンスをテストする際にそれらの条件を適切に反映する必要があります。また、4G エリアであっても、エレベーターや電車の中など、一部の環境では速度が低下したり、接続が途切れたりする可能性があります。

「リアルユーザー モニタリング(RUM)」とも呼ばれるフィールド データでは、実際のユーザー エクスペリエンスを把握して、ビジネスの KPI と関連付けることができますが、指標のセットとデバッグ機能が制限されています。

ツール

ラボデータ

Lighthouse では、ある URL のページに対して複数の評価を実行し、パフォーマンス レポートを生成できます。実行方法はいくつかあり、たとえば、Chrome DevTools からページを評価する方法が簡単です。

フィールド データ

Chrome ユーザー エクスペリエンス レポート(CrUX)では、ある程度の数の Chrome ユーザーが利用しているウェブサイトについて、ユーザー エクスペリエンス データを取得できます。

その他のツール

PageSpeed Insights では、ページのラボデータとフィールド データを確認できます。ページのラボデータは、Lighthouse を使って収集、分析されます。フィールド データは Chrome ユーザー エクスペリエンス レポートのデータセットをもとにしています。

Chrome デベロッパー ツールは、Google Chrome ブラウザに直接組み込まれている、ウェブ デベロッパー向けのツールセットです。ページのランタイム分析や、パフォーマンス低下の原因となっている問題の特定、デバッグが可能です。